【事例紹介】ETロボコンは人材育成、入学生募集、就職先拡大に効果絶大(茨城県立産業技術短期大学校 日熊 啓介 氏)

茨城県立産業技術短期大学校は、茨城県内で活躍する高度かつ実践的なIT技術者を育成するために設立された県立の職業訓練校です。プログラマーやシステムエンジニアを養成しております。ETロボコンには2013年に初めて参加しました。2017年にプライマリークラスでパーフェクト、2019年には東京地区大会で学生表彰を受賞することが出来ました。これまでの取り組みを通して、人材育成、入学生募集、就職先拡大で大きな効果が得られましたので紹介致します。

人材育成への効果

ETロボコンへの参加が学生の憧れになっています。競技内容の一部を授業に取り入れ選手選抜基準の一つとしています。選手の枠をかけて、学生同士が切磋琢磨をする状況になり、学習意欲が非常に向上しました。さらに国家試験にも多数合格するようになりました。ロボコン選手の全員が基本情報技術者試験を取得、半数が応用情報技術者試験を取得しました。エンベデッドシステムスペシャリストに合格する学生も現れました。資格取得も大きな効果ではありますが、最も効果があったのは、学生の心に火を点けたことだと感じております。

入学生募集への効果

ETロボコンへの参加を目的に高校生が受験するようになりました。きっかけは茨城県内で高校生向けに開催しているロボコン(WRO)を主催している高校教員から技術支援の相談があったことでした。本校にて研修会および本大会を実施しました。ETロボコン選手がアシスタントやデモ走行を披露しました。WROの次の目標としてETロボコンに参加を希望する受験者が増えました。受験者増だけでなく、受験者の目的意識が明確になったと感じます。このことは、前述の人材育成効果の要因でもあり良いスパイラルになっています。

就職先拡大への効果

学生の実力が認められ、これまでお付き合いの無かった大手グループ企業の複数社から求人をいただき、就職出来るようになりました。きっかけはETロボコンの懇親会でグループ企業の採用担当者、人材開発担当者とのつながりが出来、企業内のETロボコン研修会に参加させてもらったことでした。そこで実際に本校の学生を見てもらうことで良い評価をいただきました。さらに東京地区大会でパーフェクトを出したことで、人事担当者や役員が本校に視察に来られ、ぜひ本校からの学生が欲しいと言ってもらえるようになりました。このことも、学生の学習意欲向上につながっています。

以上、本校がETロボコンに参加したことで得られた効果等を紹介することで、参加検討している教育機関の参考となることを期待しております。

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