開発現場を支えるコンサルタントのエクスモーションが、ロボコンに参加する理由とは

本投稿は、ETロボコン参加チーム (株式会社エクスモーション)による活用事例のご紹介です。

第4次産業革命を迎え、ブロックチェーン、3Dプリンター、VRなどの新しい技術が生まれました。デジタル機器は進化し、私たちの生活はますます便利になっていますが、超スマート社会を実現するためには、組込みシステムは欠かせません。
今回は、システム・ソフトウェアに対するテクニカルコンサルティング・エデュケーションサービスを提供する株式会社エクスモーション(以下、エクスモーション)の、ETロボコンを活用した人材育成についてご紹介します。
同社代表取締役社長の渡辺博之氏は、20年以上続く組み込みソフトウェア技術教育をテーマとしたロボットコンテスト「ETロボコン」にて、初回より審査委員長を務めています。2015年からはスポンサーとしても大会を支援し、2017年以降は新卒社員の教育の一環としてETロボコンに参加し、人材育成に活用しています。
長年、運営・スポンサー・参加者と様々な立場からETロボコンに関わるエクスモーションは、どのような人材育成に取り組まれているのか、ETロボコンの活動を支援するエクスモーション常務取締役の芳村美紀さんにお話をお伺いしました。

コンサルタントとしてのキャリアの土台をつくる

エクスモーションは、2017年から新卒社員への教育としてETロボコンに参加しています。ETロボコンに参加する目的や背景について伺いました。

エクスモーションは、主に組込みシステム開発現場の問題を解決するコンサルティングファームです。品質や開発の効率等の問題を、要求仕様の定義やシステムアーキテクチャ設計、ソフトウェアアーキテクチャ設計、モデリング等の技術を使って解決しています。
将来的にコンサルタントになれる人材を幅広く新卒で採用しており、文系・理系を含めソフトウェアの開発経験が少ない人も入社するため、プロジェクトベースで組込みシステムを開発し、コンテストにチャレンジする機会は、新卒社員への教育にピッタリだと考えています。
また、当社のコンサルティングは、開発現場の問題解決を対象としているので、組込みシステムを開発しているお客様の状況について深い理解が必要になります。ETロボコンを通じて実際に組込みシステム開発を経験することで、制御の難しさや大勢の人が目標に向かって進むプロジェクトのやりがいなど、肌で感じる経験がその後のキャリアを支えるベースになります。

社内技術発表会の様子

新卒社員だからこそ経験してほしい、ETロボコンの2つのポイント

芳村さんは、学生から社会人になる「新卒」の期間をETロボコンというチャレンジに充てるのは、大変意義深いと考えているそうです。新卒社員がETロボコンに参加するメリットを2つの観点から教えていただきました。

1つ目は、組込みシステム開発、モデリング、プログラミングの一連の工程を体験できる点です。
組込みシステム開発の特徴として、人間がやっていることを代わりに機械にやらせる難しさがあります。例えば、人の目で見えていることとカメラやセンサーを使って機械が把握することの違いや、人がアナログ的に総合的に判断することと機械がデジタル的に情報を組み合わせて判断することの違い等です。普段の生活で当たり前に利用している組込み機器が、どのように動いているかを自ら体験することで、組込みシステム開発の難しさや面白さを理解することができると思います。
また、プログラムを作る前にモデリングを通じて仕様や振舞いについて検討したり、意見を交わしたりという上流工程の内容も体験することができる点が、他のコンテストにはない魅力の一つです。

2つ目は、PBL(課題解決型学習)を体験できる点です。
情報系の学生であっても、大学の研究は基本的に個人で進めるものなので、システム開発における複数人のチームを運営したことがない人も多く見られます。PBLでは、開発現場と同じように、複数の人で分担してゴールを目指すことや情報共有、お互いの仕事をカバーし合うこと等、様々なことを実践できます。PBLだからこそ大胆に挑戦することも可能ですし、失敗も貴重な経験になります。

社員同士がつながるきっかけとなる活動へ

ETロボコンというプロジェクト内での経験はモデリングやプログラミングといったテクニカルスキルを身に付けるだけでなく、様々なことを学ぶ機会になっているようです。ETロボコンでの活動が会社にどのような影響を及ぼしているのか、聞いてみました。

エクスモーションは、毎年1~3名の新卒社員が入社しますが、実務に入るとそれぞれのプロジェクトに携わるため、ETロボコンに参加する期間は、同期のつながりを作る大事な時間になっています。
また、ETロボコンでは、エクスモーションの社員として必須のスキルであるモデリング・プログラミングを学べることに加え、プロジェクトマネジメント、情報マネジメント等も実践を通じて学びますが、同じ経験をしている先輩が多数いるため、前年に参加した先輩に質問したり、先輩側が新卒社員を気にかけたりといった交流が自然と生まれています。
ETロボコンの活動を通して、社内の参加者同士の共通の体験を作ることができるため、実務に入ってからの社内のやりとりもスムーズになっています。

ETロボコンに参加した時の様子

入社間もない段階で、ETロボコンというプロジェクトを通して組込みソフトウェア開発を自ら体験し、テクニカルスキルを身に付けることはもちろん、開発の難しさや面白さを知ることでお客様に深く寄り添うコンサルタントとしての土台作りができているようです。

参考リンク

・株式会社エクスモーション
コーポレートサイト
https://www.corporate.exmotion.co.jp/
採用サイト
https://recruit.exmotion.co.jp/
facebook
https://www.facebook.com/exmotion0019

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